株式会社Scalarに入社しました
11月をもってClouderaを退職し、12月からScalarという会社で働くことになりました。Scalarは、スケーラビリティと耐改ざん性を備えた分散型台帳ソフトウェアScalar DLTの研究開発を行うデータベースベンダーです。Scalarは2017年12月に設立された会社なので、ちょうど設立後3年のいわゆるスタートアップです。今回で2回目の転職で3社目になりますが、これまではそこそこ大きな規模の会社で働いてきたので、スタートアップで働くのは初めてになります。前回の転職では入社エントリーみたいなものは書いていないんですが、今回は初めてスタートアップで働く覚悟の意味を込めて入社エントリーを書きたいと思います。
Scalarは何をやってる会社なのか？
最初に書いたとおり、Scalarは、スケーラビリティと耐改ざん性を備えた分散型台帳ソフトウェアScalar DLTの研究開発を行うデータベースベンダーです。会社のビジョンとしては「THE WORLD'S RELIABLE DATABASE」(世界の信頼できるデータベース)を掲げていて、信頼性を有するデータベースでDXを加速することをミッションとしています。
Scalar DLTについて
簡単にScalar DLTについても説明します。
Scalar DLTは、Scalar社独自の分散型台帳技術であり、「高い改ざん検知性」「高いスケーラビリティ」「強い一貫性」等の性質を併せ持つデータベースソフトウェアです。
Scalar DLTは、分散トランザクションマネージャであるScalar DBと分散型台帳ソフトウェアであるScalar DLから構成されています。以下の図は、Scalarのウェブページから拝借したものですが、分散ストレージ(現状はCassandra、Azure Cosmos DB、Amazon DynamoDBに対応)上に分散トランザクションマネージャであるScalar DBをのせて、その上に分散型台帳ソフトウェアであるScalar DLがのっているような構成になっています。 Scalar DBがトランザクション機能のない分散ストレージにトランザクション機能を追加して、Scalar DLがそれを利用している感じです。ここらへんの話は、勉強がてら、別の機会にブログ記事にまとめようと思っています。
ちなみに、Scalar DBはOSSとして公開されています。
入社までの経緯
Scalarは共同経営という形でCEOが2人いるのですが、その中の1人の深津さんを共通の知り合いから紹介してもらったのが最初のきっかけでした。そして、その深津さん(CEO兼COO)と山田さん(CEO兼CTO)と話して、Scalarで作っているプロダクトに興味を持ち、最初は業務委託という形で働くことになりました。業務委託時代には、私がHBaseコミッターということもあってScalar DBのHBase対応をやることになりました。業務委託自体は1年くらいやったのですが、実際はあまり時間が取れず中途半端な感じになってしまいましたが、今回本格的なお誘いを受け入社することを決めました。
なぜ入社を決めたのか？
そもそもScalarの話以前に、もともと、データベース関連の技術に興味があり、データベース関連のソフトウェアエンジニアとして働きたいというのは考えていました。そこで、今回の話をいただき、Scalarの技術にとても興味を持ったので入社することにしました。また、CEO兼CTOの山田さんから、日本発の世界で使われるコアなテクノロジーを作れる会社にしたいという話を聞きとても共感したというのと、データベースのスペシャリストであるその山田さんと一緒に働きたいと思ったというのも入社を決めた大きな理由です。
Scalarでやっていきたいこと
当面は、Scalar DB関連のところをやることになっています。Scalarでの仕事に慣れることと、学ばなければならないこともたくさんあるので、まずは目の前の仕事をきっちりやりながら学びつつ、吸収できることを吸収していきたいと思っています。そして、ある程度慣れてきたら、論文等のアカデミックなところのキャッチアップもしていき、新しいプロダクトを作り出すというところもやっていきたいと考えてます。
また、スタートアップとしての目標の1つであるIPOというところにもどうにか貢献していければと思ってます。
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